住宅の瑕疵について

2009年4月16日 (木)

住宅瑕疵「保証」と住宅瑕疵「担保保険」との違い

「保証」と「保険」(担保保険)で何が違ってくるのだろうか?単純に辞書などで意味を比べてみた。
「保証」とは、「まちがいなく大丈夫であるとうけあう事。」「債務者が債務を履行しない場合、これに変わって債務を履行するという義務を負う事。」という意味です。
「保険」とは、「偶然的に発生する事柄(保険事故)によって生じる経済上の不安の対処する為、あらかじめ多数の者が金額を出損し、そこから事故に遭遇した者に金銭を支払う制度。」という意味になる。

この意味から考えてみると、「保証」と「保険」では、住宅の瑕疵に対する考え方の違いが見えてくるような気がします。
「保証」の意味からは、「住宅の瑕疵が無いように建築する。」と言う事を前提条件としています。「保険」の意味からは、「住宅の瑕疵が発生した場合」を前提条件としています。
同じ様な気がしますが、よく考えて別の言い方をして見ると、「保証」は「住宅の瑕疵が無い事。」を担保していますが、「保険」は「住宅の瑕疵が無い事。」を担保している訳では無く、「瑕疵が発生した場合」を担保している。と言う事になります。
建て主にとっては「保証」と「保険」、どちらの方がよかったのであろうか?

品確法により10年の補修義務が施工会社に求められているが、当事者の施工会社などが倒産などした場合には、どうする事も出来ないので「保険」というシステムにした訳です。しかし、「一般な瑕疵」と「品確法による瑕疵」とういう意味では、微妙に意味合いが違います。

日経ホームビルダーによれば、「一般的な瑕疵」の場合について、例えば民法634条に基づく社会通念上の瑕疵には、「床鳴り、結露、カビ、色ムラをはじめ、外壁や外部建具の変形・破損、内壁や内部建具の変形・破損、給排水設備の漏水や排水不良、電気・ガス器具などの取付不良や作動不良などの「施工不良」、「不具合全般」が含まれるが、「品確法による瑕疵」の場合では、「構造耐力上主要な部分( 柱、梁、耐力壁、基礎、地盤、土台等の構造躯体 )と、雨水の浸入を防止する部分(外壁や屋根の仕上、下地、開口部等)」になります。原則として地盤は対象外、施工不良や不具合の全てをカバーする訳では無い。と書いてあります。
その情報は、建て主を含め、施工会社も良く解っていないと感じています。

まあ実際、その住宅瑕疵「担保保険」が適用になる現場が現れないと、「何に適用され、何が不適応なのか?」という答えは出てきません。
「保証」が「保険」に変わる事で本当に建て主が助かるのか?「保証」も付けていない施工会社の場合は、有効なのだろうと思いますが、「保証」を付けていた施工会社からして見れば・・・多少の疑問を感じる所では無いでしょうか。

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2009年2月13日 (金)

住宅瑕疵担保履行法 (4)

住宅瑕疵担保履行法により、住宅瑕疵保証制度を行っていた保障会社が保険法人に移行しています。全ての保障会社が保険法人に変わるという事では今の所無いようです。現在の段階では5つの保険法人になっています。

検査の内容としては、住宅瑕疵保証制度の内容と比べ そう大差は無いのですが、提出書類などが簡略化されています。

簡略化されたという意味の 私の個人的な考えですが、住宅瑕疵保証制度の書類に関しては、各保障会社により重要視する部分が微妙に違いました。これは、各保障会社のリスクの考え方の違いが出た為に、提出書類が多くなりました。これが住宅瑕疵担保履行法により、保険法人になった事により、書類をある程度統一させる事になった為と、供託金もしくは、保険料を徴収する事によって、瑕疵よる支払いをする金額が確定できた為とも言えます。

施主にとっては良い事なんですが、建築会社にとってはどうなんでしょうか?

保障でも保険でも同じ事ですが、あくまで保障であり、保険です。全額保障されるのは、施主であって建築会社では無いと思われます。建築会社の中には保険に入り、検査をしてもらえば、全額保障されると思われている会社があるようですが、検査といっても全ての工事の状況が判るわけでは無いのですから、過失割合という事が考えられます。つまり、施主は全額保障の保障金が、建築会社でも保険会社からでもいいのですが、建築会社も その保障金の全額を保険金から支払われると思っているようです。しかし、そんな事をすれば保険は成り立ちません。当然の事ながらそれを悪用する事も考えられるからです。保険金が建築会社に支払われるのは、過失割合0%から50%ぐらいを考えた金額ではないでしょうか?建築会社に過失割合0%なら全額保険で支払われると考えた方が妥当なのでないかと思います。過失割合が50%ならば、50%は建築会社の責任として 建築会社が保障するという事になるのではないでしょうか。

書類が簡略化されたという事は、建築会社に責任施工という事で、書類が少ない分、より多くの過失割合をもとめていくという事なのかもしれません。・・・・あくまで個人的な考えですが。

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2008年3月19日 (水)

住宅瑕疵担保履行法 (3)

住宅瑕疵担保履行法でどう変わるのか?と言う事を買主(施主)の立場と売主(施工者等)の立場で考えてみた。

買主の立場として考えれば、施工ミスや偽造問題など売主側による問題で、建て替えを含む大規模な補修工事が必要になった場合は、品確法による「10年間の瑕疵担保責任」によって売主側で責任を持って工事を行う事になっていたのだが、その売主が倒産等で責任を負うべき売主が無くなる事によって、その負担は買主が負う事になっていた状態が無くなる。という事を前提に考えられている。
しかし、売主に住宅瑕疵担保履行法による供託金もしくは、保険料などの負担が増える為に住宅の単価が上がり結局は買主に負担がくる可能性は否定できない。

売主(施工者等)の立場で考えれば、良い売主と悪い売主では全く考えが変わってくると思われる。
良い売主の場合は、買主(施主)の立場に立って建物を建てて来て、品確法があっても無くてもアフターメンテンナスには対応しているのに、建てた住宅の戸数によって供託金もしくは、保険料が増える為に良い売主にとっては、ただ負担が増えて苦しめる事になる。
悪い施工者の場合は、戸数によって供託金もしくは、保険料の支払いが増える為に、住宅等の建て逃げができ難い事になり、悪い施工者は淘汰されていく事が予想される。しかし、何らかの逃げ道を探す可能性も否定できない。

ここで供託金と保険の違いとは簡単に比較すると

供託金とは売主(施工者等)が倒産などにより瑕疵担保責任を果たせない時のみ買主(施主)は供託金の還付を受ける事ができます。

保険とは、基本的に売主(施工者等)が瑕疵担保責任により住宅等の手直し負担が発生した場合に免責分を除く80%以上が売主に支払われ、売主が倒産した場合は、買主(施主)に住宅等の手直し負担が発生した場合に免責分を除く100%が支払われる事が見込まれています。
また、施工段階で指定保険法人の検査を受ける必要があります。

売主(施工者等)がどちらを選択するかといえば、保険を選択する業者が増えると予想できる。
供託金の場合は戸数によって供託額が変わる事や供託額が多い為に中小規模の売主では負担が大きいのではないかと考えられる。対して保険の場合は、住宅1戸毎に保険をかけるというように単純です。

この法律は、良い部分を宣伝していますが、全てが丸く収まる法などは無いと思うのです。
「耐震偽装問題」の時もほんの一握りの悪い設計者や売主(施工者等)の為に、善良な設計者や売主も買主(施主)も苦しめる事になった基準法改正と同じく、ほんの一握りの悪い売主の為に、善良な売主だけでなく買主にまで負担をかけるようになるような感じに思えてならない。
その法に救われる買主もいるので悪い法律ではないのですが、本当に全ての人の利益につながる法律なんでしょうか?

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2008年2月28日 (木)

住宅瑕疵担保履行法 (2)

とある機関の瑕疵検査員をしている都合上、また住宅瑕疵担保責任保険に係わる損害調査業務担当者の講習会に行って来ました。
「財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」と「財団法人 住宅保障機構」の2つの講習会にでました。
2つを比べると「財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」はDVDによる説明、「財団法人 住宅保障機構」は国土交通省から派遣された人による説明です。

テキストの内容や講習の内容などは「財団法人 住宅保障機構」の方が良いと思いましたが、不思議な感じがしました。
あえて、2つの機関で行う必要があるのかと・・・・
テキストの内容は微妙に違いますが、後半部分は同じ内容です。つまりは、第3者機関と言う名の国土交通省の・・・・の仕事ような感じが見え隠れします。

テキストをあえて2つ作るよりマトメた方が良いに決まってるし、講習会にしても合同で行えば済む話の物なんですが・・・・
住宅瑕疵担保責任保険ていうのは、去年の建築士改正法と同じようにまだ審議不十分なまま始まりそうです。
まだ決定してない話があり過ぎです。

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2008年2月25日 (月)

住宅瑕疵担保履行法 (1)

住宅瑕疵担保履行法による住宅瑕疵担保責任保険に係わる損害調査業務担当者の講習会に行ってきました。
まだ正確にどのようにするか解らない為なのか?DVDを見て終了するという不思議な講習会でした。確かに日本全国での講習会の為、全ての会場でも同じようにという事なんだけど・・・
テキストが配布されるので会場に行かなきゃならない訳だが、DVDを見せられ、質問とかも無い講習会だったら、DVDもテキストと一緒に配って後で見て下さいという方が、講習会場を借りるより安上がりでは?と思ってしまいました。

まあ、内容はというと・・・特にどうという事も無く・・・

住宅の瑕疵については色々な意見もあると思います。ただ、住宅の場合の瑕疵の判断は、明らかな物は別にして、施工誤差の範囲や経年変化による微妙な物の判断は難しいと思ってます。
人により受用の限度はまちまちであり、少しでも気になる部分があれば瑕疵という事になってしまうか?
寸分の狂いも無い施工を住宅に求めるのも限界があると思うのです。
それをどう判断するのかが聞きたかったのですが。
結局、それを考えての講習やらテキストでは無かったようです。

取り合えず、法律を作れば何とかなると思って、内容を考えていないようです。

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