長寿命な住宅とは
設計に移る前の打合せでよく尋ねられる事の一つに「長寿命な住宅にしたい。」という事が多いと思います。
法定耐用年数で答えると、鉄筋コンクリートは47年、重量鉄骨は34年、木造は20~22年ですから数字上の答えでは鉄筋コンクリートが一番長持ちと言えます。
間取りから答えると、住宅のような小規模の建物の場合に鉄筋コンクリートは壁で構造を持たせる壁式構造という構造形式が多くなります。メリットは壁で構造を持たせる為、柱が無くなります。柱型が出ない為に部屋内に柱型の出がありません。しかし、大スパンの部屋を造る場合は不向きです。その為木造でも可能な間取りになります。重量鉄骨造の場合は、やはり部屋内に柱型が出来ますし、柱の位置で間取りも不自由となりがちです。木造はというと、まあ大空間は難しいですが、ある程度自由な間取りとなります。
使い勝手からですと、リフォームがやり易い構造は、木造が一番でしょう。梁の架け替えなんかも可能です。次に重量鉄骨造でしょうか。柱、梁、床を残し中身のリフォームはやり易いでしょう。もっとも困難なのは鉄筋コンクリート(壁式構造)でしょう。設備配管などの壁の打ち込みなどにより、コンセントやスイッチ類の移動が難しく、壁を壊して間取りを変える事はホトンド不可能となります。
メンテナンスの点からは、やはり防水だと思います。どの構造であれ、屋根の防水に関しては法的にも10年保障となります。だからと言って10年以上持たない訳では無いのですが、その期間を過ぎれは雨漏りをしたとしても保障期間を過ぎてしまいます。という事から考えればどの構造であれ、メンテナンスの時期が来るでしょう。
そして、住まいを取り巻く環境については、住宅の設備器具や電気器具、通信器具などの変化がどれくらいなのか?という問題です。10年ぐらいだと劇的な変化は無いとは思いますが、30年ではどうでしょうか?また、構造に関してなど考えると、建築基準法などの去年の構造の改正の以前の改正の時期が昭和56年で、26年前です。30年建てば規準法の改正が無いとも言えません。正直な話、変化が起きないという事は言えないのではないでしょうか。
全てに対応できる長寿命な住宅とは存在しないと思います。しかし、上記の話の中でも何かに対応する長寿命な住宅はできます。構造的に寿命が長いとか、将来のリフォームに対して柔軟な事など選択する必要はあると思います。
極端な事を言えば、鉄筋コンクリートなどは、構造的な強さや耐用年数を重要視して、間取りを変えない人向きで、重量鉄骨造は、構造的な強さを重要視して、将来の内部の間取り変更を考える人向き、木造は、建物の可変性を重要視して、将来の内部の間取り変更はもちろん増築など考える人向きと言えるでしょう。増築はどんな構造でも出来ますが、規準法が改正された場合には、鉄筋コンクリートや重量鉄骨造などは難しくなると思います。(去年の法改正の問題から考えた場合という事です。)
唯一つ言える事は、メンテナンスをしっかりする事が出来れば、どんな構造でも長寿命な住宅となります。逆にメンテナンスをしなければ、どんな構造であれ寿命は短くなります。
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