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2008年9月

2008年9月24日 (水)

無垢材派?集成材派?

これに関しては正直なところ、私自身は無垢材であれ、集成材であれ・・・どちらでも良いと思ってます。細かい事は抜きにして、簡単に述べてみます。

無垢材派の人は、自然材料であり、シックハウスの問題が無いから良い。曲がりやソリ、強度に関しては、乾燥技術も進歩しており、含水率10%以下まで乾燥させる事も可能になっているから乾燥させた材料を使えば問題は少ないという事で勧めている人が多い気がします。また高年齢の人の場合は、特に集成材は接着材で張り合わせた材料なので強度が無いと思っていますし、安っぽいと思う人が多いでしょう。

集成材派の人は、強度や材質などが無垢材に比べ、均一の条件にする事ができ、曲がりやソリなど無垢材に比べると、「クルイ」がほとんど無く精度が良い。そして、Rの(曲がり)梁などができて、意匠的に自由度が高い。また接着材に関しても剥がれる事はありませんし、200年住宅の材料としても使用されていて問題は有りませんし、シックハウスに関してもF☆☆☆☆なので、大丈夫という所でしょうか。

正直な所、集成材の歴史が浅いという事は、接着材の問題に関しても不利になります。それが一番の問題と言えばその通りです。じゃあ無垢材の方が良いのでは?とも感じますが、そうとも言い切れません。

現在の木造住宅の告示金物による工法を考えた場合は、無垢材の方が不利だと思います。

無垢材の場合の柱には、背割りという事を行います。簡単にいうと、背割りというのは、木材の乾燥収縮により割れが発生します。その割れを背割りをする事によって、同じ場所に集めて、余分な場所に割れを発生しないようにする為です。また、材料そのものの強度のバラつきがあるのも気になります。

つまり、告示金物のHD金物などは、ラグスクリュー釘などで柱に固定するようになっていますが、柱が太ければ問題無いですが、良く使用されている「ビス止めホールダウン金物」のビスの長さは65ミリです。ホールダウン金物の取り付けプレートの厚みが6ミリの物ですから、取り付けビスは59ミリ柱に入ります。

4寸角の柱は120ミリです。背割れの部分では60ミリを切る事は間違い無いですから、取り付けビスによってミシン目が入るような状態と言えますし、背割れのある部分に取り付けとなると、耐力壁が面材であれば良いですが、筋かいの場合は筋かい金物と干渉という事を考えると、取り付け精度も要求されますし、背割れによって分断された面の半分に筋かい、半分にホールダウン金物という事になります。単純に考えても、強度自体は多少落ちる事になると予想できます。

集成材はというと、背割れを入れる必要が有りませんから、金物工法には適していると言えるでしょう。しかし、接着という問題は残されると思います。

また、無垢材は乾燥してある材が良いのですが、工場などでの乾燥では乾燥室から外に出た段階から湿気を含む事になります。保存状態によりますが、含水率15%以下といっても実際はもう少しあると考えるのが普通だと思います。あくまで木材は、湿気を吸ったり、吐いたりと呼吸をする材料だからです。これについては、無垢材、集成材とも変わりません。

9月29日 追記

無垢材派?集成材派?について結論は出していません。個人的な考えとしてどちらにも一長一短あるので「どちらかが優れているか?」について答えが出せないと考えているからです。

極論すれば、メンテナンスが多くなったとしても自然の材料を使いたい人は無垢材、メンテナンスは少なくしたいと思っている人には集成材を。という感じでしょうか。

木造住宅の維持管理費については、自然の材料を多用すれば当然上がります。

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2008年9月18日 (木)

無垢材の材木で、特1等の強度はどれくらい

木造住宅の材木で、「二等・一等・特一等」や「小節・上小節・無節」という言葉を聞きませんか。強度的な話をした場合、無垢材について規準法的な強度は全て同じだと思っているのではないでしょうか。

実は、「二等・一等・特一等」や「小節・上小節・無節」といった等級については、見た目の良さを表した等級で、強度を表したものではありません。

強度はJAS認定として、「目視等級材・機械等級材・無等級材」に分類されています。JAS認定材は、目視等級材 若しくは機械等級材で、同じ樹種でも強度ごとに区分されていて、JAS認定外の木材は無等級扱いとなります。

どういう事かというと、「無垢材は、見た目の等級と構造の等級は、一致しない。」という事です。JASマークが無ければ基本的には構造材としては、無等級あつかいとなります。

ひのきを例に上げて表にした場合

Mokutuyosa01_5

おおざっぱに言うと、特1等という材木でJAS認定材ではない場合は、一回り材が大きくなるとも言えます。それ故、柱スパンの距離をとり難くなるとも言えます。また納まり上の問題も出る可能性があります。

私は、どちらが良いとは一概には言えません。見た目を重要視するか?強度を重要視するかは、建て主の考え方であります。あえてと言うなら、強度いう意味合いでJAS認定材をお奨めします。

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2008年9月17日 (水)

解り難い用途変更・・・

新築として建てる事が、期間や費用の関係で困難な状況なので、簡単にリニューアルという事で建築物の用途を変えて使用しようと考える人が増えたのでしょうか。

おそらく、テナントビル(事務所)のテナント(借り手)がつかない状況を建物用途を変更し、何とかしたいと思われます。類似用途であれば用途変更確認申請は必要では無いですし、他の用途の建築物を事務所用途に変更した場合は、用途変更確認申請は必要ではありません。つまり事務所というのは、用途的に特殊建築物では無いからです。

構造的な問題をクリアーしたとしても、事務所からの用途変更となると建築規準法的に一番問題となるのは、採光、換気、排煙では?また用途によっては、階段や廊下などが規準に満たない場合もあります。そして異種用途区画ができたり。EVやシャッターなどの既存不適格での使用を是か否かの問題。また、消防法上の設備の方が問題になったりと・・・・

用途地域の上では問題が無くとも、テナントビル(事務所)の場合は、「立地条件」や「敷地と建物の形状」によっては、リニューアル可能なんですが、条件によっては建物用途は限定されるでしょう。まあ正直、「出たとこ勝負」みたいな事もあります。

これだけ用途変更確認申請が難しい申請なのに、工事完了に関しては工事完了届を出すだけです。完了検査は行いません。(行政によって違いがあるかもしれません。)だったら避難規定や消防法の問題だけ、現行に合わせれば良いぐらいにしてもらいたいです。

今回、行政に用途変更確認申請を出して、確認済み書がおりたのが約1ヶ月半かかりました。これでは、テナントの借主も逃げてしまう事だってあるでしょう。構造審査を行わないのであれば、せめて2週間ぐらいで申請を下ろしてもらいたいものです。

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2008年9月16日 (火)

筋かいの方向を記入しているのは、多数派?少数派?

木造2階建ての住宅などの4号特例の物件(審査機関によっても異なるが、壁量計算書等を確認申請の審査を省略する事ができる。)ですが、建築確認申請図には耐力壁を平面図に記入します。筋かいを耐力壁として使用した場合に方向を書かなくとも問題ではありません。「耐力壁が有るか?無いか?」が審査の基準となります。

2000年の告示改正以前の場合は、ホールダウン金物等に代表される金物補強の規準が木造3階建て仕様としては公庫仕様にも有りますが、木造2階建て住宅には設けられていない為、筋かいの方向は「筋かいの数を均等に入れる。」とか「筋かいの向きを対称に入れる。」などの建築の常識的判断で考えられています。

もっとも、それよりも問題になったのが、耐力壁のバランスをチェックする法律も同時期に改正施行されましたので、筋かい等の耐力壁をバランスよく入れて、筋かいの接合部などは金物補強してしまえば問題が少ないと考えられたからです。確かに筋かいの接合部を金物補強すれば問題は少ないと思います。

平屋建てのように階の上に耐力壁が無ければ問題が少ないですが、2階建てですと、上下階同じ位置に耐力壁が有る場合が多くなります。

告示の表に合わせて金物を付ければ問題ないのかもしれませんが、金物が不必要に多くなります。しかしN値計算だと、筋かいの取り付く両側の柱は筋かいの方向によって、告示金物が変化します。変化する原因は、筋かいには「圧縮」「引張」方向性が有るからです。

しかし、木造住宅の多様な間取りがある状況の中では、筋かいの方向については「筋かいの数を均等に入れる。」とか「筋かいの向きを対称に入れる。」などの建築の常識的判断でなければ、決める事は困難と考えられます。

まあ実際の所、建築確認申請などでも4号特例の物件だと、筋かいの方向を気にした検査員は記憶にないです。

私の設計物件の場合は、面材を耐力壁として使用する場合が多いのですが、筋かいを使用する場合には、告示改正以降は筋かいの方向を記入するようにしています。

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2008年9月 8日 (月)

自立循環型住宅 と CASBEE 

「CASBEE」建築物総合環境性能評価システムのHPによると・・・・
「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム)は、建築物の環境性能で評価し格付けする手法である。省エネや省資源・リサイクル性能といった環境負荷削減の側面はもとより、室内の快適性や景観への配慮といった環境品質・性能の向上といった側面も含めた、建築物の環境性能を総合的に評価するシステムである。
(中略)
(1)建築物のライフサイクルを通じた評価ができること、(2)「建築物の環境品質・性能(Q)」と「建築物の環境負荷(L)」の両側面から評価すること、(3)「環境効率」の考え方を用いて新たに開発された評価指標「BEE(建築物の環境性能効率、Building Environmental Efficiency)」で評価する。
(中略)
「Sランク(素晴らしい)」から、「Aランク(大変良い)」「B+ランク(良い)」「B-ランク(やや劣る)」「Cランク(劣る)」という5段階の格付けが与えられる。

建築物に対しての建築物の環境性能を格付けする。という事です。

また自治体によっても規定があるようで、名古屋市の場合は、2,000平方メートルを超える建築物の建築主に対し、環境配慮の措置を記載した環境計画書の届出を義務付けています。

元々、大きな建物は環境負荷が大きい為に考えだされたようですが、住宅にも評価をして環境に優しい事を売りにしようしています。

自立循環型住宅の講習でも「CASBEEと何が違うのか?」の質問が出ていましたが、実は両方とも「(財)建築環境・省エネルギー機構」が関係しているのに「どちらが良いのか解らない?」からです。何が違うのかは明確な回答がなされていなかったようですが・・・・・

微妙に評価の方法は違いますが、「CASBEE」の場合はランク付け、自立循環型住宅の場合は何%削減できたかの数値を出す。という事なんですが・・・・

やはり、建物で環境負荷を与えなくしようとすれば、「高気密・高断熱」の住宅にするという考えに落ち着いています。そして、やはり建物の環境負荷で一番重要な部分は設備という事で同じ。

環境負荷を減らそうという考えは解るのですが、冷暖房器具・給湯設備・照明設備という住宅設備に元は取れないけど気持ちの問題ですという事で金額を出せる建築主はどれだけいるのでしょうか?

確かに環境問題は大事だと思うのですが・・・・車だって、ハイブリット車とハイブリット車じゃない車、どちらが売れますか?と思うのです。まあ、価格が同じであればハイブリット車を選ぶのですが、そうじゃない場合は・・・ではないでしょうか。

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2008年9月 3日 (水)

自立循環型住宅への設計ガイドライン

Jiritu 自立循環型住宅とは

  • 気候や敷地特性など立地条件と住まい方に応じて極力自然エネルギーを活用した上で
  • 建物と設備機器の選択に注意を払うことによって居住性や利便性の水準を向上させつつ
  • 居住時のエネルギー消費量(CO2排出量)を2000年頃の標準的な住宅と比較して50%にまで削減可能で
  • 2010年までに十分実用化できる住宅
  • という内容で「財団法人 建築環境・省エネルギー機構」が、『エネルギー消費50%削減をめざす住宅設計』という事で行っている講習会に行ってきました。

    京都議定書により、温室効果ガスの排出量を2010までに1990年比6%削減という事から出てきた事です。

    住宅の設計の参考にする為に講習を受けた訳ですが、住宅の造り方で、エネルギー消費50%削減という事では無く、住宅設備が大きなウェートを占めています。つまりは冷暖房器具や温水装置、換気扇、家電製品まで入っています。

    本の内容やパンフから私自身が読み取った感じでは、住宅の造り方だけではおそらく エネルギー消費10~15%程度の削減にしかならないようです。残りは、冷暖房器具や温水装置(エコキュートや太陽熱給湯システム)と家電製品という事になります。

    ある意味、住宅の設計で50%削減なんでしょうけど・・・実際は設備が重要なウェートを占めているので、建築関係だけの講習で良いのだろうか?住宅の造り方の設計の問題だけでは無いのでは・・・と思いました。

    またイニシャルコストの回収年数をパンフから計算した所、回収するまで17年かかる計算になります。建築設備の耐用年数を考えれば疑問だらけです。

    それについて質問をしようかとも思いましたが、そんな否定的な質問が出来る雰囲気では無く質問する事を止めました。まあ、建築業界は大変な状況ですので何かを「売り」として設計した住宅を造りたいと思っているからなんでしょうけど。

    200年住宅にしても、メンテナンスが必須条件というのに、メンテナンス条件が統一出来ていない状況です。一般の消費者、住宅等の建て主にとって、一番重要な事を後出しジャンケンのように出す事になりかねない気がするのは、私だけでしょうか。

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